とか米は世界でオンリーワン。


とか米を始めたのは、自然な流れだった。よっしーと結婚し、実家の農業に携わるようになり、美味しい、安全なお米が食べたいというよっしーの願いがあった。自分にできることならは、何でもするのが、俺流。

無農薬栽培に関する書籍を読み、手探りでのスタートは今も変わらない、俺流。雑草に負けて、弱々しいとか米の苗に手を差し伸べ、何とか秋に収穫できたときのヨロコビと自分のナサケナサは今でも忘れられない。

父親が心配し、気を利かせて化学肥料を撒いてくれたときも、あった。残念ながら、お米のガンと言われる、いもち病に罹り、壊滅した年もあった。あのときは、キツかった。農薬を散布すれば、いもち病は防げる。でも、それでは、だめなのも分かっていた。みるみる間に、とか米はいもち病で枯れていく。稲刈りをしても、肝心の籾がコンバインのタンクに貯まらない。枯れてしまっているからだ。

あのときの気持ちも忘れない。
自分の弱さを改めて感じた。

自然は強い。
僕ら、人間が弱いのだ。
色気のような誘惑に負けてしまうのだ。だから、化学肥料や農薬にたよってしまうのだ。あの日以来、稲を信じるようになった。信じた稲は、本当に強い。

今年は、殊更、とか米が美味しい。

本当の理由は、わからない。

それで、いいのだ。
全て、わからなくとも。
それで、いいのだ。